1963年11月23日は、“日本とアメリカの間で初めて衛星を使用したテレビ中継が行われた日”です。

1962年にアメリカの打ち上げた人工衛星「リレー1号」の働きによって、宇宙を経由した映像の中継が可能になりました。 アメリカは“衛星を使った放送の実験対象国”を発表して中継を試すことにしましたが、当時技術力が低いとされていた日本は対象国に選ばれませんでした。

ところが、日本の技術者たちは諦めずに開発を続け、日本独自の通信アンテナを完成させます。
そしてなんと実験開始4日前に、日本はアメリカの通信対象国のひとつとして合意したのです。

リレー1号

当初の予定では、テレビ中継第1回目の午前5時27分から20分間の放送では、アメリカのケネディ大統領から日本へ向けた、事前収録のメッセージを放送する予定でした。

ところが、その予定は急きょ取りやめになり、代わりに放送されたのはカリフォルニア州の砂漠や風景の映像でした。

砂漠

※画像はイメージです

なぜならその時、アメリカでは大事件が起きていたからです。

当日第2回目のテレビ中継、午前8時58分から17分間の放送を待っていた日本の人々の前に映し出されたのは、当時のアメリカ大統領ジョン・F・ケネディの暗殺事件を報じる緊急ニュースでした。

「日米宇宙中継という輝かしい試みの電波に乗せて、悲しいニュースをお伝えしなければならない事を残念に思います。
アメリカ合衆国第35代ジョン・F・ケネディ大統領は11月22日、日本時間11月23日午前4時、テキサス州ダラス市において銃弾に撃たれ死亡しました。」

テレビから突然伝えられた記者の言葉に、日本の人々は衝撃を受け、胸を痛めました。

ケネディ大統領

記念すべき「日米間テレビ初中継」として報じられた最初のニュースは痛ましいものでしたが、人工衛星を通した放送実験は成功をおさめました。

そして約1年後、1964年に開催された「東京オリンピック」では、衛星中継を使ってアメリカやヨーロッパに会場の映像が送られ、テレビ中継技術の向上が世界中に印象付けられました。

テレビを観る人々

今でこそ、様々な国の映像を簡単に見ることができますが、その実現には技術者や関係者の努力があったことを忘れずにいたいものですね。
今日テレビをつけた時には、初めて外国からの中継映像を観た人々の感動に、想いを馳せてみてはいかがでしょうか。

天体望遠鏡や双眼鏡、顕微鏡などの光学機器メーカー。「星を見せる会社」になるというビジョンのもと、製品の製造・販売にとどまらず、「宙ガール」「スターパーティ」などのライフスタイルを提唱しています。
気軽に楽しく「今」の和暦を知ることができるサイト。日めくりの魅力を伝えるとともに、二十四節気や七十二候のこと、四季折々の美しい日本風景や旬の食材などを紹介しています。
twitter
facebook
インスタグラム
商品詳細ページへ