いよいよ12月となり、2019年も終わりが近づいてきました。
年末にはクリスマスというイエス・キリストが生まれたことをお祝いする日があります。
イエスが誕生したのは今から2000年ほど前のこと。お祝いは12月25日に行われますが、実は正確な日付はわかっていません。
ではなぜ12月25日にお祝いをするようになったのかというと、ローマのとある宗教で12月の冬至に行われていたお祭りに由来しています。
北半球では冬至が一年で最も昼間が短い日となっています。夏至を過ぎどんどんと短くなっていた昼がこの日を境にまた長くなっていきます。勢いの弱まってきていた太陽が再び力を取り戻す日ということで「不滅の太陽の誕生日」としてお祝いをしていました。イエスが「義の太陽」とされていたことから、最初の頃は定まっていなかったイエスの誕生日にこの日が選ばれ、クリスマスとして定着したのです。
また、クリスマスというと思い浮かぶのはサンタクロースだと思います。
サンタクロースの始まりは、ニコラスというキリスト教を広める活動をしていた司教だといわれています。ニコラスは、困っている人や貧しい人を助け、自分の持ち物やお金を分け与えていた心の優しい人でした。とある家族の娘たちが貧乏ゆえに身売りをしなければいけなくなったという状況を知ったニコラスは、窓から金貨の入った袋を投げ入れます。すると、その金貨の袋はちょうど干してあった靴下の中に収まり、娘たちは無事身売りされずに済んだのです。
クリスマスに靴下を下げておくと、サンタクロースが煙突から入って贈り物を入れてくれるという言い伝えはここから始まったのだとされています。
そして、当時ニコラスが着ていた司教の正式な服は赤色でした。これは、人々の幸せのために自らの命をも捧げる覚悟の表れだとされています。この思いを受け継ぎ、サンタクロースも真っ赤な服を着ているのです。
その後、アメリカの漫画家がふっくらとした体型のサンタクロースを描いたり、詩人がそりに乗りトナカイを引き連れたサンタクロースの詩を書いたりしたことで、徐々に現在のサンタクロース像が作り上げられてきたようです。
きっと今年も世界中の子供達が、プレゼントを楽しみに待っています。