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師走(しわす)

四時が果てる極月。雪の中で春を待つ月。

師走の異称

さまざまな木の芽がぐんぐん大きくなって、梅もほころび始めました。雪の降る寒い日もありますが、はっきりと春の気配を感じ始めていらっしゃる方が多いこととおもいます。

睦月は、家族や親戚が集まって、仲良く睦み合う月。結びの月です。

かつては立春に近い新月が新しい年の始まりでした。今年の新月は2月19日で、そこからが和暦の睦月ということになります。人々が互いに行き交い、絆を確かめ合い、感謝するとき。お正月は日頃、顔を会わせることのない新類縁者の方々の優しさに触れたり、小さかった頃の幼い自分を思い出し、育ててもらったご恩や、年賀状で懐かしいご縁に心がふるえることもあるでしょう。

私たちのいのちは、永遠に連なるご先祖様たちのおかげです。両親がいて、そのまた両親がいて、数百人、数千人の出会いやご縁によって私たちは今、ここに存在しているということがいちばん神秘的で、奇跡的なことなのですが、この世に産み落とされた私たちは、決して楽しいことだけではないことも、たくさん経験していくことになります。

堪え難いこと、辛いこともありますが、夜がくれば朝になり、冬がくればいつしか春がやってきます。繰り返される時の流れが、痛みを癒してくれることもあります。どんなことがあっても幸福でいる唯一の方法は、このめぐりや陰陽の法則を信じるということであり、生かされているということにただ感謝するということのようにおもいます。ただただ、有り難い。睦月は、祈りと感謝の月です。

ムスビは産霊を意味し、物事が始まったり、動き出したりすること。新しい命が吹き込まれることでもあります。本来はこの節会(せちえ)を祝う料理として、おせち料理があるわけですが、おせちには結び昆布や、結びこんにゃく、結び三つ葉など、結んだ形のものが、祝いのかたちとして受け継がれています。祝い箸と呼ばれる柳の両口箸は、神とともにいただくという神人共食のあらわれです。

おめでたいお飾りや、年始に行われる行事の多くは、五穀豊穣や一年の安寧を願う予祝(よしゅく)です。どうか順調に稲が育ちますように、みんなが元気で過ごせますようにと、あらかじめイメージの力で祝うということ。つまり「祈り」のかたちなのです。人々の思い描いたビジョンが未来を作っていきますし、多少の困難があっても乗り越えていく力になります。

西暦では2月に入り、すでにお正月ムードはありませんが、人が互いに行き交い、結ばれることを大切にするという意味で、睦月はご縁に感謝する月、と考えてもよいかとおもいます。節分は1年でもっとも大きな節目です。必要のないご縁は自然に消えていきますし、その逆に昨年までは考えてもみなかった、新しいご縁も生まれてきます。

そのすべては人間の浅はかなエゴとは関係なく、大いなるものの手に委ねられています。そこに感謝がなければどんなに欲しいものを手に入れても、心が満足することはないでしょう。その時々の最善を尽くしながら、最後は人智を越えたものに委ねている。その感謝の中にのみ、真の幸福があります。

人を批判したり、攻撃したりすることから、よい結果が生まれることはありません。自分が正しいと思うことであっても、他人にとっての正しさは違うのです。それぞれの考えを尊重しながら、人としてこの世に同時に生きていることに、慈しみや感謝の気持ちを持って、今年も静かに過ごしていきたいとおもいます。

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和文化研究家 高月美樹
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