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葉(はづき)

三五夜中新月の色 二千里外故人の心(白居易)

葉月の異称

稲の収穫期を迎える葉月。葉月の意味は、木々の葉が散る月、また「穂張り月」とする説もあります。八朔(はっさく)は八月朔日の略で、新穂を神に捧げ、感謝する行事が古くから行われてきたようです。和暦の八月一日ですから、現在の9月初旬にあたります。

江戸時代には家康入城の日として、諸大名が正装で江戸城に上がる紋日となりましたが、本来は秋の収穫を祝う「田の実の節句」。稲の収穫とは関係ないような都会でも、各所で秋祭りが行われ、あちこちで御祭礼の提灯が下げられ、にぎやかなお囃子が聴こえてきます。

すっかり涼しくなり、少しもの淋しさが漂う中、肌寒さとは対照的な人々の熱気があふれていく様は安堵や安寧、生きているという実感がすっと染みわたっていくような、なんともいえない不思議なあたたかさが漂います。お祭りは生々しいリアリティを肌身に感じ、人智を越えたものに生かされているという感謝そのものです。

秋祭り

マは真実、ツリはつながるの意味で、神意に近づく行為で、年齢や職業を超えて人と人がつながりを確かめ合うトキの節目。行事は過去の人々が編み出した形や装置としての伝統を受け継ぎながら、めにみえない大切な心を育むものなのでしょう。形の中に真意がこめられているのですが、それはただ感じるしかないもので、それぞれの心の中に何かほっかりと生まれていくものなのではないかとおもいます。

葉月の満月は中秋の名月です。

「三五夜」は三×五で十五夜のことです。上に紹介した「三五夜中新月の色」は唐の時代の詩人、白居易の詩の一節で、日本でも古くから親しまれてきました。この詩を踏まえた表現は『平家物語』『源氏物語』などさまざまな文学、俳諧、能の詞章にも、登場します。

この場合の「新月」は上がってきたばかりの月、光りを放つ鮮やかな月です。「二千里外故人」とは、はるか遠方に左遷させられ、会えなくなった古い親友のこと。八月十五日の夜、一人で宿直しながら、昇ってくる清らかな月の色をみて、遠く離れてしまった友はどんな思いで、この月を眺めているだろう、という心情を詠んだ詩です。

月を見て君を想う

いわば「月をみて君を想う」の原型ですね。美しい満月を見上げたとき、あの人も同じ月を見ているだろうか、どうしているだろうか、と考える。これは多くの日本人が経験していることではないでしょうか。そのとき浮ぶ顔は、あなたの大事な人。今はもう会うことがないかもしれませんが、心の奥底に居る人。

無意識の世界からふと立ち上る思いは、日頃忘れてしまっている大切な宝物を思い出させてくれます。今年も、もうすぐ中秋の月がめぐってきます。

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    女郎花また藤袴 朝貌の花  山上憶良
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和文化研究家 高月美樹
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