暖かい春の風が、冬の間張りつめていた氷を解か
し始める頃。いよいよ春の暖かい足音が聞こえ始
めてきました。
「ホーホケキョ」と、ウグイスが馴染みのある美しい鳴き声で、春の到来を告げる頃。その年の一番初めに聞くウグイスの声を「初音(はつね)」といいます。
春の暖かさで湖や川の氷が割れ、氷下で泳いで
いた魚が氷の上に跳ね上がる頃。温かくなった
水の中に、ゆらゆら泳ぐ魚の姿がよく見え始め
ます。
雪解けの土の中から顔を出す春の訪れを告げる山菜です。独特の香りとほろ苦さが春の息吹を感じさせ、冬の間にこわばっていた体を目覚めさせてくれます。冬眠から目覚めた熊は、最初に蕗の薹を食べるという話もあります。
初午は、立春を迎えて初めに訪れる午の日。
古来より、この日に稲荷詣をするならわしが
ありました。初午は、豊作祈願と稲荷信仰が
結びついたもので、この日京都の伏見稲荷神
社はお祭りで賑わいます。
いち早く春の訪れを知らせる梅の花は、1月下旬から5月上旬まで、約3ヵ月かけて、ゆっくりと日本列島を北上します。まだ寒い早春を彩る梅の花は、古来から数々の歌に詠まれ、春の到来を待ちわびる歌人に愛されてきました。
鮮やかな黄緑色の羽を持ち、目のまわりをふ
ちどった白い輪が特徴です。早春の梅の花に
ひきよせられ、二羽で追いかけあいながら仲
睦まじく飛ぶ姿が微笑ましいです。